未来のミライ

細田守 監督『未来のミライ』
観てきました。


夏休みだからか、細田守監督作品だからか、
劇場には、子ども連れの方がたくさんいました。


しかし、映画を観た感想としては、
この映画は、子ども向けというよりは、
子を持つ親、これから親になろうとしている人、に
観てほしい映画だと感じました。


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映画全体として、

妹ができて、お兄ちゃんになったばかりの主人公のくーちゃんが、
精神的に成長して、「お兄ちゃん」になっていく様を描いている。


一方、お母さんも、お父さんも、妹のミライちゃんに精一杯で、
くーちゃんの主張を聞く余裕のない。


くーちゃんの精神的成長に相対して、
お母さん、お父さんは、あまり成長のない様子が際立つ。
そこがもどかしい。


私も妹がいるから、くーちゃん側の視点になってしまう。
お兄ちゃんになるためにくーちゃんは、こんなに頑張っているのに、
お母さん、お父さんは、何をしているんだ!と
もどかしくイライラしてしまいました。


でも、だからこそ、そこから感じられるのは、
日常に追われ、子どもの気持ちを忘れてしまった親に、
子どもの葛藤や、心の動きを映したメッセージなのではないかと。


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後ろの席にこんな親子がいました。


映画も終盤、迫力あるシーンで、

『こわいよ、出ようよ』としきりに言う子ども
『大丈夫、大丈夫』と言って、最後まで見させようとする親。


そういうことだよ。


この映画のメッセージは、
あなたみたいな親に対するものなんじゃないの!?


ここまで観て、何も感じなかったの?

と。


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『未来のミライ』


子を持つ親、これから親になろうとしている人、に観てほしい。


子どもの頃の気持ちを思い出して、
子どもと向き合うための映画だと思います。